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尾崎 卓郎; 木村 貴海; 大貫 敏彦; Francis, A. J.
Radiochimica Acta, 94(9-11), p.715 - 721, 2006/11
被引用回数:10 パーセンタイル:57.07(Chemistry, Inorganic & Nuclear)4種のグラム陰性菌(Pseudomonas fluorescens, Alcaligenes faecalis, Shewanella putrefaciens, Paracoccus denitrificans)とユウロピウム(Eu)との相互作用をpH3から5の範囲でバッチ実験法及び時間分解レーザー誘起蛍光分光法(TRLFS)で調べた。細胞へEuの吸着時間変化を調べたところ、どの菌についても大きな吸着速度が観測された。P. fluorescensはpH3で、A. faecalisとP. denitrificans.ではすべてのpHで、またS. putrefaciensではpH4と5において5分以内に吸着量は最大に達した。P. denitrificansでは、吸着量は最大に達した後に徐々に減少した。これは、Euに親和性を有する物質を細胞が放出することを示す。TRLFSにより、Euはどの微生物についても多座配位で安定化されていることがわかった。また、P. denitrificans上でのEuの配位子場は好塩微生物上でのそれに匹敵するほど強く、P. fluorescens, A. faecalis及びS. putrefaciens上での配位子場は、非好塩微生物での典型的な強さとほぼ同じであった。本研究により、類似の細胞膜構造を有するグラム陰性菌どうしでも、Euの吸着状態は異なることがわかった。
桐島 陽; 木村 貴海; 杤山 修*; 吉田 善行
Radiochimica Acta, 92(12), p.889 - 896, 2005/01
被引用回数:24 パーセンタイル:81(Chemistry, Inorganic & Nuclear)放射性廃棄物の処分が計画されている地下環境では、地下水の温度が80C程度になることがある。このため地中でのアクチノイド元素の移行挙動評価には、このような高温,高圧環境での錯生成の評価が必要となる。しかし、実験の難しさからこのような条件での研究報告は非常に少ない。そこで本研究では錯生成や加水分解の挙動解明や熱力学モデルの検証などを目的とし、20-150C, 0.1-40MPaの条件でU(VI)のリン酸錯体及びフッ化物錯体の反応挙動を時間分解レーザー誘起蛍光分光法を用いて検討した。実験結果から各錯体種の蛍光寿命の温度依存性を整理し、高温・高圧状態においても常温・常圧状態の場合と同様に、蛍光スペクトルや蛍光寿命によるスペシエーションが可能であることを明らかにした。
桐島 陽; 木村 貴海; 杤山 修*; 吉田 善行
Journal of Alloys and Compounds, 374(1-2), p.277 - 282, 2004/07
被引用回数:27 パーセンタイル:75.56(Chemistry, Physical)放射性廃棄物の処分が計画されている地下環境では、地下水の温度が80C程度になることがある。このため地中でのアクチノイド元素の移行挙動評価には、このような高温,高圧環境での加水分解の評価が必要となる。しかし、実験の難しさからこのような条件での研究報告は非常に少ない。そこで本研究では加水分解の挙動解明や熱力学モデルの検証などを目的とし、20-100C,0.1-40MPaの条件でU(VI)の加水分解の反応挙動を時間分解レーザー誘起蛍光分光法を用いて検討した。実験結果から各錯体種の蛍光寿命の温度依存性を整理し、高温・高圧状態においても常温・常圧状態の場合と同様に、蛍光スペクトルや蛍光寿命によるスペシエーションが可能であることを明らかにした。
Zhang, P.*; 木村 貴海; 吉田 善行
Solvent Extraction and Ion Exchange, 22(6), p.933 - 945, 2004/00
被引用回数:13 パーセンタイル:45.25(Chemistry, Multidisciplinary)時間分解レーザー誘起蛍光分光法を用いて種々の条件下でのCyanex923-ドデカン/硝酸(または硝酸-硝酸ナトリウム)系におけるランタノイド(III)イオン(Ln=Sm, Eu, Tb, Dy)の内圏水和数(N)(第1配位圏内の水分子数)を決定した。さらに、octyl(phenyl)-N,N-diisobutylcarbamoylmethyl phosphine oxide(CMPO), dihexyl-N,N-diethylcarbamoylmethyl phosphonate(CMP), trioctyl phosphine oxide(TOPO)及びtributyl phosphate(TBP)で抽出されたLn(III)のNも決定した。CMP錯体中のSm(III)及びDy(III)を除き、Ln(III)錯体の第1配位圏内に水分子数は存在しなかった。
尾崎 卓郎; 有阪 真; 木村 貴海; Francis, J. A.*; 吉田 善行
Analytical and Bioanalytical Chemistry, 374(6), p.1101 - 1104, 2002/11
被引用回数:24 パーセンタイル:57.77(Biochemical Research Methods)時間分解レーザー誘起蛍光分光法(TRLFS)によりユーロピウム(III)の配位状態を解明する手法を開発した。ユーロピウム(III)の蛍光寿命は原子に直接配位した水分子の数(N)に比例する。また、発光スペクトルのD→FピークとD→Fピークとの比(R)はユーロピウム(III)周囲の配位状態の対称性の指標となる。これまでに、ユーロピウム(III)の状態解析にTRLFSを適用した研究は多いが、NとRの相関を状態解析に利用した例はない。本研究では、ユーロピウム(III)の配位状態が既知である系を選び、NとRの座標上での分布を調べた。典型的な外圏配位型としてユーロピウム(III)-塩化リチウム溶液系,内圏配位型としてユーロピウム(III)-ポリアミノカルボン酸系を用いた。また、メタノールと塩酸の共存下で強酸性陽イオン交換樹脂に吸着したユーロピウム(III)の配位状態をそれらの中間型として利用した。その結果、NとRは配位状態に対応した特異的な分布を示した。これを利用すると、配位状態が未知なユーロピウム(III)のNとRのダイアグラム上での位置を決定することによって、未知の配位状態を解明できる。同手法は固液界面に吸着したユーロピウム(III)の状態解析にも適用できるという大きな利点を有する。本研究で開発した手法は生体高分子や微生物に吸着した系など、複雑な配位環境中のユーロピウム(III)の配位状態を解明するのに非常に有効である。